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色々、色のお話し(第六回)座談会「我らが担う業界の未来」

  2023年01月31日

少し古いお話になりますが、2009年に弊社代表が 全国規模の青年印刷人組織のリーダーの方々 と座談会を行いました。大変興味深いお話ですので弊社コラム「色々、色のお話し」で掲載させて頂きたいと思います。
ぜひご拝読ください。

PRINT NEXT4団体トップが語る「我らが担う業界の未来」

2009年4月7日、東京・中央区の日本印刷会館にて全国規模の青年印刷人組織のリーダーの方々による業界の課題や将来について話し合う討論会がありました。弊社久保井社長(当時は専務)を含む次世代の若手経営者による熱い思いを語り合った記事をここに掲載いたします。 (印刷新報取材)

 現在「PRINT NEXT2010」の開催準備を進めている全国規模の青年印刷人組織の4人のリーダーに、業界の課題や将来について熱い思いを語ってもらった。次世代を担う彼らが一丸となって進めているPRINT NEXTでは、若手経営者の志や英知、バイタリティを結集し、印刷業界の突破口を見出す。青年団体リーダーとして、また若手経営者としての熱いメッセージを伝える。

出席者(役職、年齢は座談会当時のもの。敬称略)

臼田真人
(40歳、東京都港区出身)
全国青年印刷人協議会 議長
株式会社アドピア 社長
画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-3.png作道孝行
(46歳、大阪市出身)
全国印刷緑友会 次期会長
作道印刷株式会社 社長
安藤隆弘
(45歳、名古屋市出身)
日本グラフィックサービス工業会 
SPACE―21 代表幹事
有限会社三星印刷 社長
久保井伸輔
(36歳、大阪市出身)
日本青年会議所 メディア印刷部会 部会長
久保井インキ株式会社 専務

◆印刷業界の現状と課題

臼田われわれの産業を取り巻く課題は非常に多く、技術、環境、経営など多くの課題に取り組まなければならない。この1年ほど営業戦略的なところから切り込んでみて、僕らの印刷業界に欠けていることは実は基本の部分の経営力ではないかと感じた。経営力という根幹を業界の課題としてキーワードにしたい。

作道やはり今後は受注産業体質からの脱却が必要になってくるのではないか。業界が一体となって地位向上に真剣に取り組んでいく必要がある。顧客と対等な立場で受注できるところまで持っていければ、価格競争に巻き込まれることなくもっと役に立てる存在になれる。受身体質から、自ら提案できる体質への改善が必要になってくる。

安藤私は近頃、受注産業でもいいのではと思っている。一番に考えるのはお客様が儲かることで、そのために何ができるかだ。印刷は多様な会社と付き合える唯一の産業であり、印刷物を通してお客が発展していけば自分たちも発展できる。自分たちの利益だけを目指していくと、どうしてもエゴになり受け入れてもらえない。お客に対しどれだけ役に立てる立ち位置を確立できるかが大事ではないかと考えるようになった。

久保井大げさに言うと、どの印刷業者さんもみんな同じに感じる。業界団体で「あれをやろう、これをやろう」と一生懸命やって、その最先端を駆けて行く人たちは実は癖がなくなってしまっているという非常に悲しい形ができている。

業界の最優先課題は、高コスト体質のわりに安売りであること。みなさんにもっと特徴を持ってほしい。過剰設備で業者の数が多過ぎるのは構造的によくない。私の所属するインキ業界にしても、必要以上のインキ会社が存在してしまっている。印刷業界もこの先離合集散が起こって当然だと思う。

安藤たしかに印刷会社の数が多いとは私も思う。うちも以前ジャグラ内で、何社かで合併してしまおうかと話したことがある。ジャグラ会員は20人以下の会社が85%を占めており、3、4社で集まって一つの会社にした方が絶対儲かるだろうということもある。M&Aでも何でもしていくことが必要ではないかな。

臼田全印工連も約75%が20人以下。ジャグラと同じですね。

久保井このたびのパナソニックと三洋電機の合併は野球にたとえるとメジャーリーグ。世界一の球団が生き残りをかけて熾烈なトレーニングをしているのに、われわれ草野球チームはそれを目の前にして「ほー、やるんや」と見ている。そんなチームが強くなれるわけがない。合併ありきとは思わないが、弱いところは一緒にならなければ生き残れないケースもある。究極の顧客メリットは自分たちが生き残り製品を提供し続けること。そのために印刷業界でも、規模の問題を考えることが必要だ。差別化できれば少数であろうと十分立ち向かっていけるが、今のように価格競争に陥っている状況では合併という考え方も必要だ。中小企業同士、どうしても互いの利害関係などがあってなかなかまとまらないが、間に入って公平に裁けるところがあればどんどん進んでいくのではないか。そういうことを業界としてやっていければいいのでは。

作道たしかに印刷物は同じような機械で同じようなものを作っている性格上、差別化しにくい商品だと思う。差別化できなければ単純に価格競争に巻き込まれるしかなくなる。そこで勝ち残っていくのはかなり大変なことだ。

臼田昨今印刷機を持つか持たないかという話が出ているが、僕は二者択一では全くないと思う。機械設備を持ち純粋に受注産業として収益性を出すビジネスモデルはまだまだ必要だし、印刷業を捨てれば儲かるという単純な話ではない。

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しかし、今は国内需に対する機械設備が絶対的に過剰だ。機械設備の性能も良くなりすぎた。CTP化の流れは止められないが、CTPが普及して一体誰のためになったか。製版という一つの産業がなくなってしまった。高い設備投資をしながらもこういった状況の中では、印刷代金を上げられないのは当たり前。国内需のみを見ていたら、市場に対する供給量のバランスがとれるまでは絶対に印刷の価格は上がらない。今までの受注産業のまま機械設備で儲けていこうとするなら、とにかくミスやクレームゼロで効率化を研ぎ澄まし利益を多く生む仕組みを作ることだ。しかし、この時代に本当に高い効率でビジネスを回すのは難しいだろう。

ならば価格競争に巻き込まれない選ばれる企業となるための、コアコンピタンスのノウハウを磨くことだ。これが業態変革であり、「ワンストップサービスで収益拡大へ」という全印工連のスローガンにつながっていく。これにはモデルプランがない。それぞれの企業の数だけコアコンピタンスがあり、組合が方向を示せるものではない。その部分を活性化していく道が、今後の印刷産業に必要になってくる。特に東名阪の企業はそこに早く気づいてスイッチしていかないと、絶対的な機会ロスとなる。機械を捨てるのか捨てないのか、もしくは自分のコアコンピタンスをどちらに持っていくのか。そうした意味でも今後、経営判断能力が絶対的に必要になる

作道私も印刷業は基本的に受注産業であると考えているが、その姿勢として受身体質から抜け出さなければならないと思う。事業領域の拡大が必要だし、そこに多くのビジネスチャンスがあるはずだ。

臼田従来のビジネスモデルは根底から崩れている。僕らは印刷産業という名の下に、新たなビジネスモデルを構築しなければならない。情報を伝達する媒体・媒介が多様化する中、僕ら情報加工業が多様化するのは当たり前だ。どこにビジネスモデルを作っていくのかは、それぞれの企業の個々の責任になってきた。そうした責任を背負っている仲間に対して僕が呼びかけているのは、「自分たちの事業領域から一歩踏み出そうぜ」ということ。一社一社では難しくても、連携すれば実現できることがたくさんある。

たとえばある国ではカーテンに太陽電池を印刷機で刷れる技術がある。日本の大手印刷会社では、弱電圧を加えると印刷した部分が光るという技術を実用化していくという。先日、全印工連の水上会長の会社(水上印刷)でやっていたのは、紙に植物の種を印刷して種植えの簡素化を図るというもの。従来の印刷機材を使いながら、新しい印刷の方向性を研究していきたい。

もう一つは海外に出ていくこと。日本の印刷市場は縮小し、腕はあるのに仕事や営業力がない会社がどんどんなくなっている。その人たちが、情報文化が活性化し始め印刷物を欲している国にまとめて出ていく。こういったインフラ整備を今後の組合活動や青年会で国と一緒にできないかと考えている。
単に印刷物を輸出するのではなく、印刷産業を送り出す。M&Aの支援を国と調整していくことも必要だが、単に国内市場が縮小したからといって、世界トップクラスの日本の印刷技術の底辺を削ってしまっていいのか。そこを活性する次のマーケットラインを考えていくべきだろう。

また国内向けとして、情報を加工し提供していくサービスプロバイダーとしての価値をつけていくことも行いたい。情報価値創造産業と感性価値創造産業へのチャレンジ。この切り口をもっと日本の印刷産業の中に定着させ、突破口を開いていきたい。

作道印刷業として生き残るためには、市場ニーズに対応するか、市場ニーズを創出するしかない。ニーズ対応には、オンリーワン技術のソリューション型ビジネスモデルと、値段やサービス品質で差別化する道がある。ニーズ創出型では、先ほど言われた感性価値創造という部分が必要。今後はやはりマーケットアウトの発想が求められる。印刷業という括りに捉われすぎ対外的PRが下手な産業なので、業界団体を挙げて積極的にPRしていく必要がある。印刷業界の地位が上がれば「面白そうやから就職してみよか」と人材も集まり活性化する。

◆各団体が目指すもの

安藤私が所属している愛青会は本来ジャグラ愛知の会員しか入れないのだが、本部に働きかけ枠を取り払った。他団体とどう差別化するのかという問題もあるが、とにかく人数を集めて共通の話をみんなでできるような場を作ることが大切だと思った。他のジャグラ青年部でもそういった動きが出始めている。SPACE―21ではジャグラを発展させるためには青年部を強くしなければならないという思いで活動をしている。

作道緑友会の綱領には「同志的結合」という言葉がある。要はいろいろなグループが集まって一緒に何かしようということだ。

そのあたりの存在意義をどう出していくかが今後の課題でもあり、全青協と緑友会という立ち位置の違いを明確にするための旗印を作っていく。それに向けて全国で同調した動きを行い、その中でお互い刺激を受け合って切磋琢磨し向上するところに持っていければと思う。緑友会だけでできないことを他団体と協力していくことで、お互いにシナジー効果を出していける。

久保井JCメディア印刷部会は社団法人日本青年会議所の文化関連団体だ。JCの綱領は「青年としての英知と勇気と情熱をもって明るい豊かな社会を築き上げよう」であり、 われわれはメディア印刷業界を通じて、明るい豊かな社会を作ることを追求している 。

JCでは雑巾がけという修練に非常に重きを置いている。指導者になるには徹底的に雑巾がけをしたことがなければならない。厳しいこと言われながら一緒にやれば友情も生まれる。
われわれ単独ではできないが、こうして全青協、緑友会、ジャグラと集まれば一丸となって事業もできる。今も来年のPRINT NEXTに向けて共にがんがんやっているが、JCとして一番重きを置くのは公益性。利益追求は会社で行えばよく、われわれはあくまでメディア印刷業界を通じた明るい豊かな社会を追求している。

われわれのような団体に入り活動することは壁にボールを投げるのと同じ。軽く投げれば軽く返ってくるし、強く投げれば強く返ってくる。受け取るにも力がいるし、その次はさらに強く投げ返そうとする。それを繰り返し肩が強くなり、剛速球が投げられるようになる。私はそのプロセスに対し「魂を燃やしているのか」と問う。人は自分のためだけに100%を超えるほどの力を出し切ることはなかなかできない。信念と呼べる目的を持ち、家族・友人・仲間など、人は「人」のためなら100%の力を発揮できると、私は信じている。100%を超える力を発揮して何かを成し遂げるとき、その人の魂は激しく燃え上がり、人は大きく成長する。この時に強い友情が生まれる。その指導者訓練と友情だけが目的ではないが、大きな付加価値としてこれを得るために行動している。本音でぶつかってとことんまでやり合える「仲間」を得ることができるのも、業界や利害と一線を画したJCとしての価値だと感じている。

臼田以前は全青協も事業消化的な運営が続いていたが、自分たちの手によって価値を創っていこうと方向転換した。次世代を作っていくのは僕らの世代だという志がある。その沸々していたものが爆発したのが、ユニバーサルデザインに関する一連の事業であり、今回取り組んでいる業態変革実践プランや感性価値創造事業だ。

僕がこの先用意しているのは、先ほど言った経営力。来年以降、経営力をCSRという形で定着させていきたい。これは家族・地域・企業・個人・国に対する責任を果たしていくための、次年度以降の事業計画となっていくものだ。そうしたことをPRINT NEXTの中でも討論し、業界自体を本当に底上げできるような仕掛けを作っていきたい。

◆PRINT NEXT

臼田前身のPRINT4から数えて4回目となるPRINT NEXT2010は、来年2月5日、6日の2日間にわたって東京の椿山荘で開催する。こうした時勢の中、単なるイベントや人寄せのお祭りを目的にしている青年会はない。「僕らが僕らの手で、自分たちの産業の未来を選ぼう。僕らの手で次なる扉を開いてその先を見よう」という思いで、PRINT4からPRINT NEXTへと同じ意識を持った4団体の仲間たちと集まる。

委員は2週間に一度集まり、毎回喧々諤々と意見をぶつけ合っている。具体的な内容もかなり出てきているが、僕らの悪い癖でついつい印刷産業の枠を越えられず内向きになってしまう。PRINT NEXTでは、イベントをきっかけに自らの事業領域から一歩でも二歩でも踏み出したい。コンテンツをアレンジメントしていき、次なる印刷ビジネスや印刷技術の情報提供の場としたい。4団体のどこが主管なんていうことはない。全国区の印刷青年団体が、われわれの産業の未来を共に作っている。今回は僕が地元東京ということで実行委員長をしているが、同じ思いで各団体の東京メンバーに実行委員として最大限協力いただき本当に感謝している。

団体枠を越えた僕ら青年印刷人は、自分たちの未来に対して危機感を抱いてはいても不安はない。危機感を持ちながら次なる手を作っていく、これはわれわれの世代だろうという思いでやっている。全国津々浦々の多くの仲間にそうした同じ思いをどこまで伝えられるかがリーダーの役目だと思っている。共有できるかどうかが非常に重要。このメンバーが集まったからには、当然今までよりレベルアップしないとね。

久保井PRINT NEXTも1日じゃもう収まりきらない。2日間というのは初めてだ。

臼田具体的な形ができるのはもう少し先になるが、かなりの中身がある。半年間のランニング期間は4団体を通じて毎月情報を流し、そこで一緒に何か作ってもらおうという企画を作っている。だんだんみんなのボルテージが上がっていくようにね。

久保井もうかなり上がってる。最近、固定メンバーは休まなくなった。

臼田固定メンバーは絶対に12時過ぎても飲んでいるみたいな(笑)

安藤今までのPRINT NEXTと比べて4つに分けたステージなど、本当にわかりやすい。

臼田今回もう一度東京に戻し、そもそもの運営体制や目的を初期値に戻したかった。PRINT4はどこの団体の活性の材料でもなく、純粋に僕たちの印刷業界の未来を語るテーブルを用意するもの。志さえ共有できれば団体の規模は関係なく一緒に作ろうよというのが原点。過去の反省点を全部テーブルに出し、講演を聴けない人が出ないように2日間に分けた。また、前回の宮崎開催の委員がとても立派な報告書を作ってくれた。次回開催者への申し送りなど熱い思いを付けてくれ、この宝を絶対に表に出さなければならないと思った。こうして蓄積したものを、また次世代につなげていきたい。新しい試みとして、運営側に学生ボランティアを入れることも決まった。

◆若手からの提言

久保井熟年経営者へのお願いもある。私どもの親世代は業績を伸ばしてきた成功体験が強烈に頭に残っていて、俺たちの時代はこうだったという話に、えてして根性論と精神論がついてくる。昔はそれでよかったが、今でもそれで全て上手く行くとは限らない。

今となっては通用しないことに気がついている人もいるが、それでも年を重ねるごとに経験が邪魔をして感性が薄れていく。たとえば十代の頃の自分の恋愛一つとっても、今では気づきもしない女の子の2秒の目線がどれだけ嬉しかったか(笑)。

仕事にも同じことが言える。感性が落ちるのは仕方がないが、若手の提案を何でもかんでも否定しないでいただきたい。時には年を重ねて天才的な感性をお持ちの方もいるが、残念ながら全員がそうとはいえない。

作道感性がないというか、発想が違うんですよね。

臼田やはり多くの方々は印刷機とインクの匂いの中におり、新たなビジネスモデルと言ってもポカーンとしてしまう。今後20年30年と続く若手である僕らが、実動部隊として動いていかなければならない。

久保井自分の感性がすべて正しいとは思わないが、今日のみなさんの話を聞いて軸は絶対に間違っていないと思った。JCは40歳で卒業するという鉄の掟があり、会社には定年制度がある。業界にもそうしたシステムが必要だと思う。いつまでも口を出し過ぎる人たちには少しトーンを下げていただきたい。今のバイタリティでがんばってほしいという気持ちもあるが、感じるところが違うのは仕方がないことだと思う。

安藤他人の意見を受け入れられる寛容性がどれだけあるかだと思う。歳を取ってもそれだけはしっかり持っていれば大丈夫かな。

◆志の共有

臼田全青協ではすべての会合の参加をオープンにして、興味がある人が誰でも参加できるように変更した。手法としては3人のリーダーを設定。新たな感性価値を創造するオピニオンリーダーと、業態変革実践プランを進めるプロフィットリーダーにより、未来に向けた取組みと収益モデルの両軸を設定した。僕はソウルリーダー、いわゆる魂を揺さぶる火付け役だ。

この3人が先頭に立ち、パリで開催された感性価値創造フェアへの出展などみんなが度肝を抜くような、青年会だからできる事業を今後も行っていく。何かとんでもなく面白いことをやっているな、大丈夫かというエポックメイキングの場に人は集まってくる。一歩踏み出すことで、リターンはものすごく多い。ザ・リッツ・カールトン東京で1月に開催した全国協議会は2万5千円の参加費にも関わらず、東京以外の各地方のオブザーバーが大勢参加し、議員数の倍近くになる130名以上の人数で開催できた。全青協のやり方は、必ず何か持って帰ってもらえるコンテンツを演出すること。今はエポックメイキングの途中だ。多くの人が、全青協がこれから何をやるのか期待してくれているのではないか。「あいつら頭がおかしくなったんじゃないか」という評価は僕らにとって最高の褒め言葉だ。

久保井会員増強のためには、炙り出すように魅力的な事業をやっていくしかないと思う。ただ集まっても烏合の衆になってしまう。自らの意志で参加してもらうためには、絶対的なマンパワーを持つリーダーから発せられる人間力と熱い思いを届けなければ。

作道私は基本的にボトムアップで考えていくのが一番いいかなと。やっぱりそれぞれの団体が面白くなければ浸透はしないし、あれこれ言ったところで温度差が出てくる。下からじわっと上がってくるようなものがないと活性化しないだろう。参加している人がいかに楽しいかだ。

久保井作道さんのところは出席率が高く、若手はほぼ全員出席しているね。

作道世代間のギャップがあると若手が出にくい。そこをどうバトンタッチしていくか。事業承継のためにも若手を引っ張り出してこなくてはならない。
緑友会では今までやってきたことを全青協に先行されたような感覚があり、岐路に立たされているのではないかと思う。いかに方向転換して、団体としての存在意義をどう示すか。それを私の任期2年間で方向づけたい。任意団体という良さもあるが、全体としてのまとまりをどう活かしていけるかを使命としてがんばっていく。

安藤PRINT NEXTの東京の実動部隊の3人が、他団体の情熱に触れてかなり熱くなっている。これがSPACE―21自体の活性化にもつながるものと期待している。実際に参加して活動の凄さがわかってきて、自分たちで印刷業界をどうにかできるという実感も湧いてくるのではないか。今回それがすごく伝わってきて良かったと思う。それを飛び火させるような形ができればと思っている。こうした活動を通じて火がついていけば、印刷産業が変わっていくのではないか。私自身は、印刷業はあらゆる産業のお手伝いができ利益を生み出せる業界だと思っているので、それを誇りに思いこれからも努めていきたい。

久保井数も力と言うが、何よりマンパワーを持った能動的に動く人がほしい。テーマなく勉強会をしてもJCでやる意味がない。そういう意味でPRINT NEXTは最高。立ち位置もはっきりしておりシナジーを発揮できる。それによってみんな熱くなるし、共鳴する人がおり、互いに刺激できるいい仲間となる。その空気が広がり、今年は12名の熱い新入会員が入った。ここにいるみなさんの充満したエネルギーを会員に伝え、共感し共鳴し合える仲間たちを集めていきたい。

※PRINT NEXT

全国印刷緑友会、全国青年印刷人協議会(全印工連)、SPACE―21(ジャグラ)、日本青年会議所メディア印刷部会の4団体が主催する、全国の青年印刷人による一大イベント。
2002年2月に前身である第1回「PRINT4」を東京で開催。第2回は大阪で500人を集め、第3回の宮崎開催から次代を担う心構えで「PRINT NEXT」と名称を変更した。
毎回感度の高い多くのセミナー等を開催し、地域や団体枠を超えた交流の場となっている。今回は〔国家・地域・企業・家庭〕の4つのステージを用意し、各ステージで参加者のリーダーシップを力強く支援する。

出典、関連

印刷出版研究所 http://www.print-info.co.jp/

印刷新報 http://www.print-info.co.jp/insatsushinpo.html

日本青年会議所メディア印刷部会 部会長対談 第二回 http://media-print.net/2009/discussion2.html

全国青年印刷人協議会 https://blue-print.jp/

日本グラフィックサービス工業会 SPACE-21  https://www.jagra.or.jp/aboutus/space-21/

全国印刷緑友会 http://www.greenfriend.jp/ https://www.facebook.com/groups/greenfrineds/

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