素敵な絵本に出会いました。
みなさんは絵本を読みますか?
絵本は基本的に幼児・子供向けというイメージがありますが内容は様々で、大人が読んでもグッとくるものがたくさんあります
私は絵本が好きで、図書館に行くたびに絵本コーナーで読んだり、借りたりして楽しんでいます。
オッサンが小さな子供たちに紛れて絵本を物色する姿は怪しいに違いありません。
よく利用する柏原市国分図書館でいつもどおり絵本を色々と見ているときに見つけたのがこの絵本です。
「あらしのよるに」
後で知ったのですがかなり有名な本のようです。
この日はタイトルのとおり「あらしのよるに」だけを借りて帰ったのですが、小学1年生の娘が「その本いっぱいあるよ」と言いました。
このときは”いっぱいある”の意味が分からなかったのですが、この本は全7巻であることが後で分かりました。
娘になぜ知っているのか聞くと、どうやら小学校で先生が読んでくれたようです。
2巻から7巻のタイトルは「あらしのよるに 第2巻」のようなタイトルではなく、それぞれに個別のタイトルがついています。
そのため図書館では1巻のすぐ隣に並べられていたのに続編だと気づきませんでした。
さて、こちらの絵本は作者が「きむらゆういち」さん(芸人のキム兄ではありません)、絵は「あべ弘士」さんです。
1巻50ページほどの作品で、絵本なので当たり前ですが文章は多くありません。
小さな子供でも読めるように文章は平仮名とカタカナだけです。
物語の主人公はヤギとオオカミの2匹。
ヤギとオオカミというと童話「オオカミと7匹の子ヤギ」でもあるように食べる側と食べられる側だというのがよくあるイメージかと思います。
しかしこの物語はヤギとオオカミが嵐の夜に雨宿りのために入った真っ暗の小屋の中で、お互いの正体を知らないまま(勘違いしたまま)意気投合し仲良くなるところから始まります。
この絵本、文章と絵、そして次の見開きページへの繋ぎ方が絶妙で、まるで映画を観ているような感覚に陥ります。
次の展開がどうなるのかハラハラドキドキ。
もともとは第一巻のみで完結予定だったものが、続編を望む声が多く第七巻まで発行されたようです。
第一巻の発行から最終巻の第七巻まで11年かかっている異色の絵本といえます。
第一巻 あらしのよるに 1994年
第二巻 あるはれたひに 1996年
第三巻 くものきれまに 1997年
第四巻 きりのなかで 1999年
第五巻 どしゃぶりのひに 2000年
第六巻 ふぶきのあした 2002年
第七巻 まんげつのよるに 2005年
さらには派生作品もたくさん出ているようで人気ぶりがうかがえます。
アニメや舞台化もされているようです。
完全版なるものも出てます。
完全版がどのような構成になっているか分かりませんが、第一巻を読み終え第二巻へ、第二巻から第三巻へと続くあのハラハラドキドキ感は残しておいて欲しいと思います。
おそらくどの図書館にもおいてある絵本だと思いますので、未読の方はぜひどうぞ。
営業部 Y.I