今日は校正機器のメンテナンスをご紹介します。
インキの粘度(TV:タックバリュー)を測定する「インコメーター(INK-O-Merter)」です。
単純な構造に見える機械ですが、JIS-K5701という日本工業規格で定められた試験機です。
インコメーターは金属ロールと数本の樹脂ロールからなっており、全てのロールが回転しています。メインの金属ロールには循環水が通っており、このロールの軸に使うオイルシールは使用していると劣化しますので、定期的に新しいオイルシールと交換しなければなりません。
インコメーターの中には機械の温度を一定にするため循環水が通っており、今回のメンテナンスはこの循環水が通るパイプ周りの作業です。インコメーター周りに循環水が漏れないようにウエスで機械回りを押さえます。
軸受けの循環水導入部分を外して循環水を抜き取りました。
これからオイルシールを取り外します。
外した軸受け(左の金属の部品)とオイルシール(右の2つ)
オイルシールはグリスで汚れているので汚く見えますが、大きな劣化は無さそうです。
軸受けは洗浄とグリスアップを施します。オイルシールも洗浄してグリスアップしたらまだ使えそうですが、規則に従い予防交換を実施します。
今回の交換は決められたサイズのオイルシールへの交換です。
すんなりと入りましたので、あとはしっかりグリスアップします。
循環水の水元をねじ止めしました。
万が一の水漏れに備え、横にはタッパーを置いています。
いつの間にか10分掛からずに交換できるようになりました。最初は何時間も掛かってたと思うと上達したもんだと自己満足もあります!(^^)
後は循環水を入れて終了です。
定期メンテナンスではありますが、駆動部の部品を交換したので、しばらくは測定値、ガタツキ、水漏れ、異音、臭気等に注視したいと思います。
製造部 青山