先日、大阪の天保山にある「励明園(れいめいえん)」という漢方湯に行ってきました。
きっかけはお客様からの紹介です。Kさんという方が、とある事故があって首を負傷し、なかなか痛みが取れず湿布を貼っていた私に、「ムチウチとかにもよく効く温泉がある」と教えてくれたのでした。
ネットで大体のことは調べていったのですが、受付の女性に「はじめてですか?」と神妙な顔で聞かれてドキドキしました。この漢方湯、あまりに効果が強烈なので、入浴にちょっとした注意が必要なのです。「男性の方は急所を押えて浸かってください」――とのこと。
脱衣所から浴場に入ってすぐ、何とも言えない独特な香りに包まれます。
お湯の中には薬草の詰まった煎じ袋が浮かび、グツグツと煮られています。その煮汁で茶色く染まった漢方湯に、言われた通りの“作法”を守り、おそるおそる腰を沈めました。…
最初は何ということもありません。こんなもんかと思っていました。しかし、2・3分もすると、身体のあちこちがヒリヒリと熱くなってきます。言われたまま前だけを守っていた私は後ろをやられてしまいました。焼けるような痛みにほとんど悲鳴に近い嗚咽が洩れます。
それでも交代浴で二回、三回と浸かるうちに、慣れもあるのか、最初に感じた痛みはむしろ程よくなり、これも珍しいらしい低温のラジウムサウナというのも気持ちよくて、なんだかんだ、とても面白い&良いリフレッシュになりました。
肝心の首の痛みは一発快癒とはいきませんでしたが、通い続けていれば何とかなりそうな感じがします。何よりあの漢方湯の煮しめたような色と複雑な香り。これにはいかにも効きそうな説得力があります。
もしこの漢方湯の香りを再現できたとしても、こういうリアルな“場の雰囲気”には、弊社の香り印刷もなかなか追いつけないのではないかと思います。
久保井インキ株式会社
営業部 H.I